アーユルヴェーダで目指す人生
アーユルヴェーダは、単に健康を改善するためのものではなく、人生を幸せにするための知恵が詰まっています。
私はこの考え方に深く共感し、日々の生活に取り入れています。今回は、アーユルヴェーダの教えと実際の体験についてお話しします。
アーユルヴェーダの本質:健康以上のもの
アーユルヴェーダといえば、体調改善や健康を目指すもの、というイメージがありますよね。
しかし、それ以上にアーユルヴェーダの目的は「幸せになるため」です。
幸せな人生を送るために、アーユルヴェーダはさまざまなことを教えてくれます。
アーユルヴェーダと人生の目的とは
古典書『チャラカ・サンヒター』には、「アーユルヴェーダとは」を次のように書かれています。
アーユルヴェーダとは、よい人生、無益な人生、幸福な人生、不幸な人生、人生にとって有益なこと・無益なこと、人生の長さ、人生そのものについて説くものである。
そして「人生の目的」は、次のように述べられています。
義務を果たす、財を得る、愛と望みを成し遂げる、解脱
義務とは使命(ダルマ)です。仕事ややらなくてはいけない役割です。
「解脱」はインド哲学らしい考え方ですね。今生で成し遂げられるかどうかはわかりませんが…。
アーユルヴェーダへの共感
これらの考え方に共感し、私はアーユルヴェーダが好きです。
アーユルヴェーダはスピリチュアルな教えにとどまらず、現実に目を向けています。
今、この世で過ごしている状態を幸せにすることが重要なのです。
ですから、清貧を良しとするとは一言も書かれていません。逆に、財産や仕事のあり方についても言及されています。
幸せの定義とは?
ところで、幸せとは何でしょうか?
ここでまた、チャラカ・サンヒターから「幸福な人生」についての一節を引用します。
幸福な人生というのは、精神と肉体ともに病気に冒されていない人、若々しく、能力にふさわしい体力、勇気、名声、すぐれた行為、大胆さを持っている人、知識、学問、元気な感覚器官とその期間の対象になるさまざまなものを持っている人、富と楽しみがあって、好きなことをなんでもやってみることが出来て、自由に行動できる人、こういう人の人生は幸福な人生である。そうでない人は不幸な人生である。
私の「幸せ」
私は、自分のペースで生活を整えていけることに幸せを感じます。
雑誌で言えば『天然生活』や『暮しの手帖』のように、日々の生活の中で工夫し、楽しみを見つけることが好きです。
マイペースを大切にしていますが、元気がなければこうした活動も苦痛になります。
だからこそ、健康で精神的に安定し、活力があることが大切です。それをさらに良い状態にし、継続することが私にとっての目標です。
アーユルヴェーダの食事と生活習慣
アーユルヴェーダには、体質に合った食事や生活のポイントが多くあります。
デメリットとしては、薬や手術ではないため、効果が出るまでに時間がかかることです。
(たまに「食べたらスッキリした!」ということもありますが)
時間をかけた変化の価値
変わるためには時間がかかりますが、副作用がなく、安全で確実というメリットがあります。
少しずつ調子が良くなっていくことで、途中で思わぬ不調の原因が見つかることもあります。
自分の中で諦めていた不調への対処
不調の原因は人それぞれですが、生活の見直しや、ある食べ物、特定の栄養素がその鍵かもしれません。
ただ、「不調だとも思わないくらいに自分の中で諦めていた調子の悪さ」は、地道な改善を繰り返す中で、晴れ間が差すように楽になることもあります。
私の場合は、食事を変えたり、ヘム鉄を摂取したりすることで疲れにくくなり、人生の選択肢が広がったように感じています。
自分自身に向き合うことの大切さ
この世で自分の体に根気よく向き合ってくれるのは、お医者さんではなく自分自身です。
家族は心配してくれたり、気にかけてくれたりしますが、あなたの辛さや生きづらさを「身をもってわかっている」のは、他ならぬあなたです。
生きやすく、幸せな時間を送るために、ぜひアーユルヴェーダの知恵を取り入れてみてください。