玄米について アーユルヴェーダの視点から
玄米はアーユルヴェーダでは消化力の弱い方には適していませんが、調理方法や浸水時間を工夫することで消化を助けることができます。
本記事では、玄米の健康効果や消化を良くするためのポイント、白米とのバランスについて説明します。
さらに、安心して食べられる玄米の選び方もご紹介します。
玄米と消化力について
そもそも玄米はアーユルヴェーダにおいて、消化力の弱い方には勧められていません。
特にドーシャで言えば、ヴァータタイプ(ヴァータが増悪している人含む)向けではないとされています。
しかし、東城百合子さんの著書『家庭でできる自然療法』には、病人に食べさせるメニューとして玄米がゆや玄米の重湯が紹介されています。
やわらかく調理することで消化しやすくなるという工夫がされています🥣。
同じ本では、病気のない方には白米よりも玄米を勧めている点も注目に値します。
玄米の栄養素とメリット
玄米は栄養価が高く、身体に多くの恩恵をもたらします。
特に、ビタミンB群、食物繊維、ミネラルが豊富に含まれており、これらはエネルギー代謝をサポートし、消化や排出機能を整える効果があります。
玄米は白米に比べて食物繊維が多く、消化に時間がかかるため、ヴァータタイプには重く感じられることがあります。
消化によい米とは
アーユルヴェーダでは、白米は炒ってから炊くと消化に良いと言われています。
新米よりも、1年以上経った古米のほうが価値が高いのです。日本とは違いますね。
このためヴァータタイプが玄米を食べるには、粘りのある新米と玄米の中間的なものが理想的ではないかと感じました。
玄米の消化をよくするためには?
玄米の栄養素を摂りつつ、消化を良くする方法について考えると、結論としては玄米を24時間水に浸してから炊くことが有効です。
そうすることで、玄米に含まれる「ABA(アブシジン酸)」という酵素の働きを抑制する物質が残りません。
また、玄米には「フィチン酸」というミネラルの吸収を阻害する物質も含まれていますが、12時間以上水に浸すことでその分子の結合が緩みます。
24時間たつと芽が出てくる玄米もあり、「発芽玄米」として栄養価も高まり、食感もモチモチとした美味しい玄米に変わります。
もちろん、よく噛むことも重要です。
そもそも、早食いは消化に良くありませんので、時間をかけて食べることが大切です。
補足:24時間浸水
気温が高い季節は、冷蔵庫に入れて浸水させておくことになります。
炊飯器に入れる前に浸かっていた水は捨てて、新しい水で炊いて下さいね。
夏場はこの方法でやってみましたが、美味しくいただけましたよ。
玄米選びのポイント
玄米は白米と違い精米していないため、農薬を使っていない、もしくは使用を控えた特別栽培米を選ぶと、残留農薬の心配も軽減されますね。
うちでは、滝川市のせがわ農園さんの玄米をいただいています🌾🙏。
こちらの玄米は全国発送もされています。Webサイトも素敵なので、ぜひ一度ご覧になってみてください🍒🌾🌹。
玄米を24時間浸水させることで、玄米に含まれるフィチン酸やアブシジン酸といった、消化を妨げる成分が軽減され、栄養素の吸収が向上します。
また、アーユルヴェーダの考え方では、バランスの取れた食事を重視するため、玄米だけ食べてれば安心ということはありません。
他の食材との調和や、個人の体質に合わせた適切な摂取が重要です。