アーユルヴェーダ 朝の過ごし方

体質別 朝の過ごし方

体質ヴァータピッタカパ
睡眠時間8時間7時間6時間
オイルマッサージ必須適時ガルシャナ
入浴温かい湯冷たい水も可温かい湯
散歩・ヨガ適時適時必須
8時までの朝食必要必要抜いても可

体質はチェックで診断したものだけでなく、ドーシャが増えている時にも当てはまります。

春のカパや晩秋のヴァータのように、季節によって増えやすいドーシャがあります。

時期に応じて、普段とは異なる生活スタイルを取り入れることをおすすめします。


ディナチャリア(日々のルーティン)の解説

ディナチャリアとは、アーユルヴェーダにおいて推奨される「1日の理想的な生活習慣」のことを指します。

アーユルヴェーダでは、体と心のバランスを保つために、日々のルーティンを守ることが重要視されています。

ディナチャリアは、早朝の起床から就寝までを網羅し、自然のリズムに調和する生活を目指します。

以下は、ディナチャリアにおける主な習慣です。


起床時間

アーユルヴェーダでは、日の出前に目覚めることが理想とされています。

夏は5時半、冬は6時前後が推奨されます。

日の出前の96分から日の出直前の時間帯は「ブラフマムフールタ」と呼ばれ、精神的な活動に最適な時間帯です。

6時を過ぎるとカパの時間になり、体が重くなり、目覚めが辛くなるため、ヴァータの時間帯(4時〜6時)に起きるとスムーズに目覚めることができます。


起きてすぐやること

  1. 窓を開けて換気し、フレッシュな空気を体内に取り入れます。
  2. 深く呼吸し、お腹に空気を吸い込み、胸から吐き出します。
  3. 朝の新鮮な空気で、部屋と体を満たしましょう。

この呼吸法は、心と体のバランスを整え、リラックスした気持ちで一日を始めるのに役立ちます。


口のケア

アーユルヴェーダでは、睡眠中に老廃物やアーマが体から排出されるとされており、特に口の中や舌に溜まります。

起床後の口や舌のケアは、この老廃物を取り除き、体を清潔に保つために重要です。

加えて、皮膚からも老廃物が排出されるため、沐浴も推奨されています。


舌苔を取る

アーユルヴェーダ古典『チャラカ・サンヒター』には、「舌に溜まった汚れは呼吸を邪魔し、異臭を引き起こすため、舌を清潔に保たなければならない」とあります。

日本でも、岡山大学の研究により、舌苔に発がん性物質のアルデヒドが蓄積される可能性が示されています。

市販のタングスクレーパーやスプーンを使って、優しく舌苔を取り除きましょう。

歯ブラシは舌の味蕾細胞を傷つける恐れがあるため、使わないようにします。


ゴマ油によるうがい

太白ゴマ油を小さじ1杯程度口に含み、10分ほど口の中でゆっくりとすすぎます。

この油うがいは、歯ぐきのマッサージ効果があり、歯槽膿漏の予防にも役立ちます。

ゴマ油はアーユルヴェーダでよく使われる自然なオイルで、口腔ケアの一環として利用されます。


白湯を飲む

舌苔を取った後は、白湯を1杯飲みましょう。

白湯は消化力を高め、体内を温める効果があります。

温度は体温に近い35〜37度から、50度程度までが最適です。

白湯の作り方は、やかんで水を沸騰させ蓋を外して10分ほど煮詰めることで、塩素を飛ばしより純粋な水を得ることができます。


ディナチャリアのまとめ

ディナチャリアは、自然のリズムに沿って生活を送ることを目的とし、心と体の健康を保つために重要です。

早起きし、新鮮な空気を取り入れ、口や体の清潔を保つ習慣を持つことで、一日をスムーズに始められます。

これらの習慣を毎日続けることで、ドーシャのバランスを整え、健康的な生活を送ることが可能になります。