産後うつとアーユルヴェーダ

産後うつとアーユルヴェーダのアプローチについてお話ししていきたいと思います。

わたしは38歳で出産して、産後うつの手前、産後ブルーになりました。

産後うつは、誰でもなります。

今、こちらを読んでる方は、自分を責めたりしているかもしれません。

ですが、ホルモンバランスの急変化など、自分でコントロールできないことが原因です。

まずは責めないでください。

そのうえで、産後うつに対処していきましょうね。

はじめに

 

体と心のことです。

これから書いてある内容は、わたしの体験談をもとに、実際感じたこと、やってみたら良かったと思ったことです。

お手本はそのまま写して実践すべき内容ですが、わたしの話は個人の経験ですので「見本」です。

参考になると思えばひとつふたつお試しになり、または何を言ってるんだ、と笑ってくださっても構いません。

産後の女性に起こりうる不調

まず、産後うつ・産後ブルーは出産直後の女性ではなく、数週間経ってからと言われています。

産後の女性に起こりうる不調

・どうにも気分が優れない
・貧血のような症状が続いている
・体に力が入らない
・心もなんだか沈んでいく

体の調子と心の調子がダブルで悪くなることによって、どんどん螺旋を書くように調子が下がっていくような状態になっています。

さらにこの頃はガルガル期とも言われていて、赤ちゃんを守ろうとする本能が働き、やたら攻撃的な面も出てきます。

近しい人に無性に苛立ったり、ケンカしたりと、心が落ち着く暇がない…と衝撃をうけているかもしれません。

対処①漢方薬を処方してもらう

こんなはずじゃなかったと思っている方、だるいので病院にかかって何とかしたい、と思ってるかもしれません。

おすすめするのは漢方が得意な婦人科です。

アーユルヴェーダが先じゃなくてすみません。

ですが、まずツラい症状を軽くしないと、生活を少し変えていくこともしんどいな、と当時の自分を振りかえってみて思います。

病院で漢方薬を出してもらう理由

中医学には、未病という病名がつかないような、困った症状にも対応する処方があります。

産後うつや産後の虚弱も、もちろんです。

私の場合、こちらで ずいぶん 改善したと思っています。

ドラッグストアにも様々な症状別に漢方薬が並んでいますが、医師の処方箋を出してもらう薬の方が効果は高く、保険適用なので費用負担が抑えられました。

かかったことのない病院でしたら、まず受付に電話で問い合わせをしてみましょう。

漢方薬が得意とWEBサイトでアピールしていればわかりやすいですが、無くても事情を説明して、処方してくれる病院だったたらまずそこです。

平日で赤ちゃんが一緒にいたとしても、婦人科でしたら受診するにも設備が整っているため、他の科よりも行きやすいはず。

一般的な内科を受診した場合

産後のわたしは、辛いのを何とかしたい、病院にかかろう、と思いました。

夫が休みの日曜日に赤子を預け、ひとりで休日当番病院の内科へ行きました。

込み合う待合から診察室にやっと呼ばれ、「元気になりたい、気力が欲しい」と訴えます。

医師は、「産後のお母さんの疲労感に出す薬はないから」と言下に断じ、風邪薬を2つ3つ処方されて診察は終わりました。

仕事で疲れてるであろう夫に赤子の世話を任せて、時間を使ってここまで来たのに、こんなことなら家で寝てたほうがマシだった…、と辛い思いをしました。

数年経ってみて、産後の女性のトラブルは、婦人科のドアをまず叩くべきだった、と考えています。

同じような思いをする人が少なくなってほしいため、お伝えしたいと思います。

まとめ①

  1. 産後うつもブルーはホルモンやコントロールしにくいことのせい
  2. 産後の体調と心の不調は婦人科を受診
  3. 婦人科の中でも、漢方薬の得意なところ

産後を過ぎても、数年は本調子とはいきませんでした。

産後と言われる時期が過ぎ、今では内科でも漢方薬が得意なところを見つけて、疲労感が強いなど調子が良くない時にはお世話になっています。

気の持ちよう

それと気持ちです。

もう だるくてだめだ 私は気力がないから、体力がないから…のループは回復の邪魔でした。

実際具合が悪い、それはその通り事実です。

不調の真っただ中では、そんなふうに考えられないかもしれませんが、今よりも楽しく子育てできるようになります。

体は漢方の助けを借り、自分の心にも「めちゃくちゃ頑張ってるね!」と優しい声をかけてくださいね。

対処②アーユルヴェーダで産後の体調に合う生活を

漢方薬と併用して、体と心のセルフケアにアーユルヴェーダの手法を取り入れてみて下さい。

アーユルヴェーダでは、産後は「ヴァータ」が増えた状態です。

ヴァータについて詳しい説明は端折りますが、様々な働きをする「風」のようなエネルギーで、人間が年を取ってから増えます

重要なエネルギーですが、体で増えすぎると様々な悪い状態を引き起こすため、健全な状態から遠ざかります。

産後のあなたは、自分が一気に老けこんだような不調を感じているのではないでしょうか。

増えたヴァータを下げる方法は、以下の内容です。

ヴァータを下げる方法

・温めること
・油を塗ること
・甘いもの



白砂糖は体を冷やすものなので、お菓子を食べすぎたりはせず、肉や魚やお米がここでいう「甘味」です。

産後の女性はとても冷えている

産後はとても冷えています。

夏なのに、寒気を覚えるほどです。

自分の産後は、30℃を超える日、エアコンをつけていない部屋にいたのに、腕に鳥肌が立つほど冷えを感じていました。

首・手首・足首の露出をせず、あたたかくリラックスできる服を着て下さい。

白湯を飲んで下さい。

赤ちゃんのミルクの準備とともに、ご自身にも白湯を。冷めたら意味がないので熱いうちにすするように。

ちなみに産後から数年は冷えが続いたりもします。

洋服もゆるいデザインにし、天然素材の靴下をはくことなどは、温かく気持ちよかったです。

ごま油と仲良くなる

 

「太白ごま油」という茶色くない、香ばしいにおいもしないごま油が、スーパーに売っています。

それを足・頭・耳に塗ってください。

他にも塗っていいんですが、この3点が特に重要です。

お風呂の前に塗ると、ベタベタしてもすぐ洗い流せるのでいいと思います。

油→発汗の流れは最高です。

が、できる時にスキンケア感覚で構いません。

産後の女性の体は、乾燥も進んでいます。

ヴァータの性質に「乾燥」があり「粗性」もあるため、肌がカサカサやゴワゴワにもなります。

油はしっとりと落ち着かせる、という作用があります。

不安がちな、心にも作用します。

食べ物

次は食事です。

少し余裕があれば、ギーという、バターから作る油が滋養にとてもいい。

作ると言っても、溶かしてキッチンペーパーで濾すだけ、と簡単。

Youtubeの、香取薫先生の作り方動画をおすすめします。

助産師さんも、産後にギーをおすすめしています。

そして 、玄米など消化に時間がかかるものは避けてみてください。

消化によいものがおすすめなので、生の物や冷たいもの、例えばお刺身やサラダなどは消化に負担がかかります。

それよりも、火を通したもの、栄養が汁にとけたスープも、意識して食事に取り入れる。

これらは薬ではないので、「やったらすぐ、劇的に良くなった!」と感じることは少ないと思います。

ですが、辛い状況から徐々に回復する手助けには、なってくれるのではないでしょうか。

今後生きていく上で、不調の時にはいつでも使える手段でもあります。

調子が良くなれば、避けるようにお話した食事も復活できます。

まとめます。

まとめ②

1.産後の体は冷えているので温める
2.寒いところに行かない
3.足首を出さない、手首を出さない、首もガード
4.太白ごま油を塗る
5.消化に重い、生の物や冷たいサラダや玄米などをお休みしてみる