夏の終わりに感じる疲れを癒す。アーユルヴェーダで無理なく始める自己ケア
夏の疲れが取れない…そんな時こそ、自分に優しい時間を。
9月に入り、ようやく暑さも落ち着いてきましたが、夏の疲れがなかなか抜けないという声をよく耳にします。
朝目覚めた時にまだ体が重いと感じたり、日中もエネルギーが足りないと感じることはありませんか?
実際、私の髪を切ってくれている美容師さんも「寝ても疲れが取れない」と悩んでいました。
さらに、夏の終わりには皮膚に湿疹が出たり、咳喘息のような症状にも悩まされ、定期的に体調が不安定になるとのこと。
彼女は、小さな子どもたちを育てながらサロンを切り盛りする毎日。
忙しさの中で、つい自分のケアは後回しに…ということは、誰しもあるんじゃないかと思います。
季節の変わり目こそ、アーユルヴェーダ的なセルフケアが重要です。
夏の余熱が体内に残っていると、体に熱がこもりやすくなり、肌トラブルや炎症系、血液にまつわる不調につながります。
特に、アーユルヴェーダではこのような時期に「ピッタ」(火のエネルギー)が乱れやすいと考えます。
ピッタを鎮めるためには、冷却効果のある食べ物やハーブ、そして心身をリラックスさせる時間が大切です。
例えば、夜のリラックスタイムにミルクにターメリックやギーを少し加えて飲むだけでも、消化を助け、体を内側から穏やかに整える効果があります。
クールダウンには、甘みのある果物も最適です。
元々、お疲れが溜まっていたところに、ピッタが増えたことで、精神的なドーシャもラジャス(激動性)に傾きやすくなります。
ラジャスは、イライラしたり、衝動的に行動してしまう傾向になります。
ここでも精神を健やかにする作用をもつ、ギーをおすすめします。
お疲れを改善するには、まず消化の火(アグニ)を正常に。
消化力が弱くなっていると感じていたら、よく噛んで食べて、腹八分目に。そして規則正しい時間に食べましょう。
火を通したメニューで、調理工程の少ないシンプルなものが勧められます。
豚汁や参鶏湯など、お肉のスープで滋養を。
また、軽いセルフマッサージ(アビヤンガ)で蓄積した疲れを流してあげることも効果的です。
ピッタの症状が気になるうちは、ココナッツオイルで。
これから寒さが強まってくる季節ですので、太白ごま油を活用しても。
疲れが溜まっている時こそ、自分自身に優しいケアを。
少しずつ、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。